海銀2年ぶり減収減益 9月中間 株式売却益減が影響


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 沖縄海邦銀行(新城一史頭取)は9日、2021年9月中間連結決算(対象子会社2社)を発表した。売上高に当たる経常収益は前年同期比6・7%減の63億8200万円、経常利益は同44・6%減の6億3900万円、純利益は同17・6%減の5億8千万円の減収減益となった。中間決算としては2年ぶりの減収減益で、株式等売却益の減少が影響した。

 銀行単体の経常収益は前年同期比6・9%減の63億5500万円。資金運用収益や役務取引等収益が増加したものの、株式等売却益が前年に益出しした反動で減少した。経常利益は同46・0%減の6億3千万円となり、臨時損益のうち株式売却益の減少や不良債権処理損失の増加が影響した。純利益は同19・1%減の5億7500万円。本業のもうけを示すコア業務純益は、人件費など営業経費の減少により同46・7%増の7億3500万円だった。与信関係費用は6400万円増加し2億7300万円だった。

 貸出金の平均残高は新型コロナ感染症関連の融資など事業性貸し出しが増加し、前年同期比1・9%増の5523億6300万円だった。貸出金利回りは同0・08ポイント減の1・75%。

 新城頭取は「上半期は(新型コロナ感染拡大に伴う)緊急事態宣言もあって、かなり行動が制限された。当行の取引先も、債務者区分ランクダウンが発生している」と述べ、事業者支援へきめ細かい顧客訪問に取り組む姿勢を示した。