がん治療の充実、24時間の周産期医療…公立北部医療センター 沖縄県が住民説明会


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 【北部】名護市の沖縄県立北部病院と北部地区医師会病院が統合し2026年に同市で開院を予定する「公立沖縄北部医療センター」について県は5日、本部町と名護市の2カ所で6市町村対象の住民説明会を開いた。住民からは医師の確保や医療機器の充実を求める意見が上がった。意見は整備基本計画の参考にする。

北部医療センターについて住民から意見を聞いた本部町での説明会=5日、町産業支援センター

 5日の説明会は名護、本部、今帰仁、伊江、伊平屋、伊是名の6市町村民が対象。本部町の会場では、リモート参加の伊江村民も含めて約50人が参加した。

 県の「北部医療センター整備推進室」の川満孝幸室長が、病床数は450床で診療科目は腫瘍内科、放射線治療科の2科を加えた34科目とすること、がん医療では放射線治療をはじめ治療の充実を図ること、24時間体制の周産期医療を提供することなどを説明した。

 質疑応答では、医師の確保について県側が両院の医師の転籍や琉球大病院からの派遣のほか、「県立病院からの派遣も検討中」とした。「中南部にひけを取らない医療機器を」との意見に対しては、「医療体制を拡充する上でどんな機器が必要か議論中。機器がある程度整わないと医師に来てもらえないということもある。しっかり整備したい」と答えた。

 来年1月ごろの第2回協議会で整備基本計画の素案を決定し、2月ごろパブリックコメントを実施する。住民説明会は11日に国頭村立保健センター、12日に金武町立中央公民館でも開催する。