プロバスケットボールBリーグ1部西地区の琉球ゴールデンキングスは10日、愛知県のウィングアリーナ刈谷でシーホース三河(西地区)と今季第12戦を行い、74―72で勝利した。6連勝で通算成績は10勝2敗。西地区の首位を維持した。
第2クオーター(Q)で24―35と点差を引き離された。第3Q、第4Qで追い付いては引き離される展開が続いたが、最後は逆転に成功した。チームは同日、田代直希主将が左膝負傷で全治10カ月と診断されたことを発表した。
けが人が続出し、限られたメンバーでの戦いを強いられたが、最終盤に鮮やかに競り勝った。第4Q最終盤の残り1分、68―72の場面から岸本隆一が3点弾を決め1点差。残り約30秒で再び岸本がゴール下に切り込んで2点を奪う。劇的な逆転勝利だった。
選手らが常々勝利へのキーワードとして口にする「ハードワーク」をそれぞれのポジションで積み上げた結果でもある。3点弾を連続で許した第2Qは11点差を付けられた。それでも、厳しい人繰りを埋めて余りあるような献身的なプレーで大きなリードは許さなかった。
アレン・ダーラムが27得点18リバウンド、6アシストと勝利の大きな原動力となった。特に後半はゴール下でボールに食らいつき、圧倒的な存在感を示した。ダーラムは「田代、クーリー、エバンスを欠くなか、自分が普段よりステップアップしないといけないと思った。我慢強く粘って、いい結果をもたらすことができた」と求められた役割に応えた。
左膝負傷の田代直希主将が全治10カ月で手術を必要とする大けがだったことを発表。今季、大きな戦力減となることは否めず、チームやファンに衝撃が走った。
桶谷大ヘッドコーチは「(けが人が多く)逆境だが今いる選手が成長し、チームが強くなれるチャンス」と苦い表情ながらもチームを鼓舞した。
▽Bリーグ1部(ウィングアリーナ刈谷、1504人)
キングス 10勝2敗
74―72(13―15,11―20,21―17,29―20)
三 河 8勝4敗
どう戦うか難しかった
桶谷大HC(キングス)の話 けが人が多い中、どう戦うか難しかった。前半のオフェンスでスクリーンをかける、リバウンドに飛び込むといった部分で欠けている所があった。第3Qで自分たちのペースに持っていき、勝つことができた。