防衛省制服組トップと米司令官が与那国を視察…写真公開、情報共有の狙いは


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東シナ海を眺める防衛省制服組トップの山崎幸二統合幕僚長(左)と米インド太平洋軍のアキリーノ司令官(右)=与那国町の西埼灯台(防衛省統合幕僚監部プレスリリースより)

 防衛省制服組トップの山崎幸二統合幕僚長と米インド太平洋軍のアキリーノ司令官は自衛隊部隊訪問で、南西地域の現状を共有した。防衛省は、両氏が与那国島の日本最西端に当たる西埼灯台から、東シナ海を眺める様子を収めた写真などを公開。台湾海峡周辺で活動を強める中国をけん制する意図が透けて見えた。

 両氏は県内のほか、鹿児島県の奄美駐屯地も訪問した。

 9、10日には「第10回ジョイント・シニアリーダーズ・セミナー(J―SLS)」と題した会合が東京で開かれた。インド太平洋地域での安全保障環境に関する認識の共有や、将来の日米防衛協力の方向性について議論した。

 山崎氏は「日米同盟はこれまで60年余、変わらず地域の平和と安定の礎であり続けてきた。常に将来の方向性に関するビジョンを共有し、共同訓練などの取り組みを重ね、あらゆる事態に即応する」と述べた。

 アキリーノ氏は「自衛隊と米軍の強固な絆は、日米同盟の重要な側面だ。今回の協議のような出来事は、明日の課題へ共同で備えることの助けとなる」と強調した。