徳之島産牛が激突! 21日に具志川大闘牛 石川多目的ドームで


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(上から)天誠、南星戦牛寿

 【うるま】闘牛ファンが熱望する好カードを多数そろえた具志川大闘牛大会(主催・具志川、共催・琉球新報社)が、オールスター闘牛ファン大感謝祭として21日午後1時から、うるま市石川多目的ドームで開かれる。

 注目のシーの一番戦は2年前のリベンジ戦で、快進撃中の人気花形牛天誠と南星戦牛寿が激突する。シーの三番は、徳之島で活躍した人気実力牛のアカジンが全勝工業カキヤーに挑む。入場料金は男性3千円、女性2千円、中高校生千円、小学生以下は無料。

 ■(シーの一番)天誠(元凛勝〓珠凛)×南星戦牛寿(元・健竜翼浩太號)

 天誠は、横開きの長い角を使って軽快なフットワークで掛け技から一気に腹取り攻撃を繰り出す徳之島産の人気花形牛だ。当地では凛勝〓珠凛の牛名で4連勝無敗牛として活躍。2018年7月の徳之島大会では悪餓鬼坊威に初戦白星。19年1月の同大会では昭和51年生龍遊会に勝利。同年8月の徳之島若手オールスター大会で健竜翼浩太號(現在の南星戦牛寿)に10分余で勝利した。20年2月徳之島春の全島若手大会で龍弦荒神に白星。その後、沖縄移籍。沖縄初戦となる同年11月の秋の全島大会では、元沖縄軽量級全島一牛のテスリ産業パンダと対戦。しかし、徳之島から移籍後間もないこともあって十分な体調管理ができず惜敗した。その後は順調に回復を遂げ、強豪牛の剛修彦星、ニブラを撃破し2連勝と快調だ。徳之島を含む戦績6勝1敗。

 一方の南星戦牛寿は、長くて鋭く尖った角を使っての掛け技からの腹取り速攻を得意とする徳之島産の荒技牛だ。当地では健竜翼浩太號の牛名で登場し、2勝1敗の成績だ。18年8月のお盆ナイターが初戦。くらら花形と対戦したが相手に戦意がなく不戦勝。2戦目は19年3月徳之島・沖縄対抗戦で荒天宝龍皇に勝利した。続いて3戦目は同年8月の徳之島若手オールスター大会で凛勝〓珠凛に敗北。これを機に沖縄移籍。

 沖縄初戦は、今年1月の新春華大会でのREDBEE戦。ベテラン牛のREDBEEを得意の掛け技からの腹取り速攻で圧倒。初戦白星での好スタート。徳之島を含む対戦成績は3勝1敗。

 2年ほど前に両牛は徳之島で一度対戦しており、その時は天誠が勝利した。今回は南星戦牛寿にとってはリベンジ戦だ。沖縄と徳之島では飼育環境も大きく違っており要注意な一戦となりそうだ。

 ■(シーの三番)アカジン×全勝工業カキヤー(元・東山カキヤー☆大芽號)

 アカジンは、長くて鋭く尖った角を使っての割り技、掛け技、腹取り速攻と多彩な荒技を放つ徳之島産の赤毛人気実力牛だ。当地では、元徳之島中量級全島一牛のしぃじゃトガイー、北天白龍、闘将☆テンに勝利。心和王に敗北。今回が沖縄初戦だ。戦歴3勝1敗。

 全勝工業カキヤーは、名前のごとく左右からの強烈な掛け技から一気に腹取り攻撃を繰り出す強豪牛だ。記憶に新しいのは今年2月に行われた昭和48年生丑年大闘牛大会での黒獣王との激闘だ。黒獣王と30分を超える持久戦を演じたが惜敗。南星武虎、南魁龍に白星。2勝1敗。

 アカジンの繰り出す得意の割り技を全勝工業カキヤ-が掛け技で食い止め持久戦に持ち込むことができるかどうか。
 (平川康宏通信員)

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