ドレスやはかまで豪華ランチ満喫♪ 中止の修学旅行の代わりに生徒の夢かなえる


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ドレスやはかまなどの晴れ着を身にまとい笑顔を見せる鏡が丘特別支援学校の生徒ら=1日、エリスリーナ西原ヒルズガーデン

 【西原】コロナ禍で県内学生の修学旅行などが相次いでキャンセルとなる中、県立鏡が丘特別支援学校の生徒17人は1日、沖縄ワタベウェディングが運営する結婚式場「エリスリーナ西原ヒルズガーデン」で豪華なランチを食べ、ドレスやはかま、タキシードなどの晴れ着を身にまとった。着慣れない衣装ながらも生徒全員が笑顔でおしゃれや食事を楽しんだ。

 同校は11月1、2日に予定していた東京への修学旅行がコロナを理由に中止となった。しかし、教員らが生徒の夢をかなえたいとして、生徒に修学旅行の代わりにしたいことを募ったところ、高宮城愛乃さん(18)が提案した「ドレスが着たい」が、生徒同士の話し合いで採用された。

 生徒が着用した衣装は沖縄ワタベと就労継続支援B型事業所「ありのまま」(沖縄市)が無償で用意した。本番の数日前には美容部員が学校を訪れ、ネイルや眉ぞりなどを行った。会場で提供された食事は沖縄ワタベ側が教諭らと話し合いながら、生徒一人一人の障がいなどに応じてメニューを決めた。

 純白のドレスを着た高宮城さんは「一度でいいからウエディングドレスを着てみたかった。学校の友達とおしゃれして写真を撮るのがとても楽しい。ほかの皆も楽しんでいるようで良かった」と笑顔を見せた。人生初のメークとドレスに挑戦した広咲輝龍さん(18)は「いい感じに仕上がった。一度きりの人生。今日は楽しめて良かった」と満面の笑みを浮かべた。同校の横田博美教諭は「修学旅行が中止となったのは残念だったが、多くの人が協力して生徒の夢をかなえてくれた。かえって思い出になる出来事だと思う」と目を細めた。