比嘉「超高校級」の差し 最高峰で実力発揮 重量挙げ全日本選手権


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 重量挙げの全日本選手権第1日は20日、新潟県津南町のニュー・グリーンピア津南体育館で行われ、女子55キロ級の比嘉成(本部高1年)はスナッチで日本ジュニア新記録の84キロを成功させ、3位入賞。トータルは178キロで4位に入った。佐渡山彩奈(宮古高―平成国際大出、いちご)はトータル193キロで2位。最終的に東京五輪59キロ級銅メダリストの安藤美希子(FAコンサルティング)に上回られたが、3種目全てで大会新を記録した。男子61キロ級では森田幸司(糸満高―中央大出、タマノイ酢)がトータル258キロで2位。女子49キロ級は糸数加奈子(豊見城高―金沢学院大―自衛隊体育学校)が5位に入った。女子49キロ級は高橋いぶき(タケダドラッグ)が2連覇。同45キロ級は羽藤美優(兵庫・明石清水高)が制した。男子61キロ級は平井海斗が初制覇、同55キロ級は中越遼太(ともに自衛隊)がスナッチで日本記録となる114キロを挙げて3連覇した。


 

スナッチの3回目で日本ジュニア新記録の84キロを成功させる比嘉成=20日、新潟県のニュー・グリーンピア津南体育館(普久原裕南撮影)

 まさしく「超高校級」だった。本部高1年の比嘉成が、全日本という最高峰の舞台で実力を爆発させた。

 圧巻だったのは自信を持つスナッチ。「攻めていく」と決めて、1回目から自身の持つ日本高校記録を1キロ上回る82キロに挑み、これを成功させた。

 大舞台でも気後れはしない。「自分の記録との勝負だと思っていた。ワクワクの方が大きかった」。最後まで積極姿勢を崩さず、3本目では20歳未満の日本ジュニア記録を1キロ塗り替える84キロを力強く挙げきった。

 得意ではないジャークも94キロでまとめ、トータル178キロと、社会人や大学生らが居並ぶ中、16歳が4位と大健闘を見せた。

 終わってからも笑顔が目立った比嘉。「初めての全日本。やってきたことが出せてうれしい」と胸を張った。

 見据えるのはさらなる大舞台での活躍だ。「この先、世界ジュニアユースもある。まだ選ばれていないけど、選ばれたらいい結果を残したい」。一層の飛躍を誓った。

 (普久原裕南首都圏通信員)