「町人口3万人を目指す」北谷町長に初当選、渡久地政志氏に聞く


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北谷町長選初当選から一夜明け、取材に応じる渡久地政志氏=22日、北谷町桑江

 【北谷】任期満了に伴う北谷町長選が21日投開票され、無所属新人で前町議の渡久地政志氏(42)=立民、社民、社大、共産、新しい風・にぬふぁぶし推薦=が初当選を果たした。一夜明けた22日、心境や今後取り組みたい政策などについて話を聞いた。 (聞き手・砂川博範)

―初当選から一夜明けて思うことは。

 「短期決戦の選挙戦だった。町民に政策がある程度浸透したと感じる。大きく掲げたのは『継承からさらなる発展へ』。辺土名朝一町長時代の12年、野国昌春町長時代の16年が評価され、その町政継承に対する民意が示された」

 「政策をどんどん訴えることを何よりも重視し、町民不在の選挙にしないようにした。結果的に過半数の票を得ることができた」

―町長就任後、取り組みたい政策は何か。

 「短期的には新型コロナウイルスで影響を受けた方々への対応だ。町内での消費を喚起すること以外にも、子育てを支える保育士に対し1万円程度の給付金交付を検討する」

 「長期目標としては『戦後100年を見据え、平和で誇りの持てる北谷へ』を掲げている。経済面では発展してきたが、それと並行し人口を増やす取り組みが必要だ。現在2万8千人から2万9千人で推移している状態。数年で3万人を目指す」

―町立博物館建設事業についてどう対応するか。

 「選挙で過半数を取り、町立博物館建設について民意を得た形となった。相手2候補は反対を打ち出したが、この事業は真っ先に取り組まないといけない。古代から連綿と続く北谷の姿を後世に残す」

―4年間の抱負は何か。

 「自分に求められているのはこれからの30年。教育と福祉は結果が出るまでに20年、30年とかかる。新たな財源を生む仕組みを作り、経済を発展させることで財政力を付け、そこから得られる税収で教育と福祉にしっかり力を入れる」


 とぐち・まさし 1979年5月生まれ、町宮城出身。沖縄大卒。2005年の町議補選で初当選し、10月まで5期15年務めた。21日の北谷町長選で、現職の野国昌春氏の後継候補として立候補し、初当選を果たした。