琉球コラソン、また遠かった1点…「守りに入ってしまった」 トヨタ東日本と引き分け


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 日本ハンドボールリーグ(JHL)第13週第4日は23日、男子の琉球コラソンはANA ARENA浦添で暫定8位のトヨタ自動車東日本と今季第10戦を行い、26―26で引き分けた。連敗は止めたがドローに終わった。通算成績は1勝8敗1分けとなった。琉球コラソンは村田龍のパスカットからの速攻などで流れをつかんだ。2点リードの後半も序盤からテンポのいい攻撃で攻め立てリードを保持。しかし終盤になって点が奪えず、東日本に追いつかれてしまい、勝利を逃した。トヨタ自動車東日本は県出身の山田隼也(としや)(興南高―早大出)が出場。本調子とはいかなかったが、沖縄の地元ファンに向け、元気な姿を披露した。

琉球コラソンートヨタ自動車東日本 前半、ペナルティースローを決めるコラソンの美並省吾=23日、浦添市のANAアリーナ浦添(ジャン松元撮影)

 次戦は27日午後4時半から福岡県の久留米総合スポーツセンターでゴールデンウルヴス福岡と対戦する。

 ホーム2戦とも、1点の重みがのしかかった。この日はリードで迎えた後半、序盤からエンジン全開で攻守がかみ合い点差をつけた。しかし、終盤に向かうにつれ勢いは失速した。

 美並省吾は「相手が突っ込んできて、どんどん受け身になった。精神面で守りに入ってしまい、球際で競り負け、個人のシュート力にやられた」と後半の連続失点を振り返り、苦い表情だった。「攻めは縦への動きが少なくなり、横にしかつなげていなかった。最後のフィニッシュを確実に決める選手が必要で、自分もその役割を果たせなかった」と悔やむ。

 村田龍は「相手がラインを押し上げて間合いが近くなり、こちらは選手同士の距離感がつかめなくなった」とリズムを失った攻めに打開策を見い出せないでいた。チームは12月から始まる日本選手権を大きな目標に位置づけ、次戦の福岡戦、続く大崎戦での連勝を狙う。勝負所で勝ちきる強さを経験値として積み上げていくつもりだ。

 村田は「どうしても勝ちがほしいし、自分が決めて勝ちたい。だがもっと全体を見る視野の広さがないと、もう一段上の選手にはなれない」と悔しさを糧に成長を誓う。 (大城三太)


▽男子

琉球コラソン(3)
26―26(14―12,12―14)
トヨタ自動車東日本(7)

 【評】前半は互角に試合を展開し、2点リードで折り返した。後半は序盤から攻守がかみ合い、5連続得点で19対12と差を広げた。ただ、それ以降は押し込まれる時間帯が続き、相手シュートの精度の高さもあり徐々に点差を詰められた。最後は5連続得点を許し、同点に追い付かれた。

◆リーダーが必要

 黄慶泳監督の話 必要なのは勝利。おとといの負けより今日の引き分けが精神的ダメージが大きい。チームとして強いけど弱い。試合のマネジメント力が足りない。時間帯や点数に合わせたコート内での動き、攻守のテンポなどコントロールできるリーダーが必要。