飛行中の機体後部のドアが開いていて、そこから乗員が持ち込んだ水筒が何らかの理由で地上に落ちたと考えるのが自然だろう。機体に搭乗した乗員の安全管理に問題があると言わざるを得ない。
着陸時の乗降の迅速化や演習時の視界確保、物資投下などを想定し、軍用ヘリやオスプレイが機体のドアを開けたまま飛行することは珍しいことではない。それだけに乗員は機上の物品の管理、落下防止などは言うまでもなく、やらなければならないことだ。
安全管理上の問題という視点もあるが、隊員らが「忙しすぎる」という可能性も考慮する必要がある。2004年の沖縄国際大学の米海兵隊CH53D大型輸送ヘリ墜落事故も直接の要因は整備ミスだったが、背景にはイラク派兵に伴う整備隊員らの勤務状況悪化があった。
沖縄周辺には在沖米海兵隊を輸送する強襲揚陸艦は進出していないが、在沖米海兵隊は県外での自衛隊統合演習(実動演習)に参加している。在沖米海兵隊の活動活発化は公表されていない軍事活動や訓練が要因になっている可能性もあり、注視する必要があるだろう。