玉城知事「安全管理に強い疑問」 水筒落下事故、日米両政府に抗議へ


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「日米両政府に対して厳重に抗議したい」と話す玉城デニー知事=24日午後5時52分、県庁

 宜野湾市の民家に、米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが金属製の水筒を落下させた事故について、玉城デニー知事は24日夕、報道各社の取材に答え、「航空機関連事故は人命や財産に関わる重大な事故につながりかねず、オスプレイは今年8月12日にも部品落下事故を起こしたばかりだ。米軍の安全管理体制に強い疑問を抱かざるを得ない」と強く批判し、日米両政府に厳重抗議する考えを示した。

 県によると、沖縄防衛局から県に通報があったのは24日午前9時17分で、発生から14時間以上たった後だった。米軍の通報体制に関し、玉城知事は「事故発生時の迅速な通報について、再三申し入れてきたにもかかわらず、改善がみられないことは極めて遺憾だ」と訴えた。沖縄防衛局に対して「第一報の通報の管理体制が全く改善されていない。(防衛局の)危機管理体制に、なんらかの欠落した部分が、構造的にあるのではないか」などと、不満を述べた。

 同飛行場所属のオスプレイを巡っては、飛行場内でのつり下げ訓練の実施や、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)へ事前通告なしに飛行したことが確認された。玉城知事は「周辺住民や県民の不安が高まっている状況だ」と指摘した。