オスプレイ配備撤回を 米軍ヘリ水筒落下で沖縄県が外務・防衛に抗議


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橋本尚文沖縄担当大使(左)と小野功雄沖縄防衛局長(中央)を県庁に呼び出し、米軍機の水筒落下等に関して抗議する謝花喜一郎副知事=26日午後

 謝花喜一郎副知事は26日、県庁に橋本尚文外務省沖縄担当大使と小野功雄沖縄防衛局長を呼び出し、米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイからの水筒落下事故や、オスプレイなどの米軍那覇港湾施設(那覇軍港)への着陸に抗議した。水筒落下の原因究明までの飛行停止や、オスプレイの配備撤回を求めた。

 謝花副知事は落下事故について「人命、財産などに関わる重大な事故につながりかねず、極めて遺憾だ」と訴え、両氏に抗議文を手渡した。オスプレイが宜野座村の民間地でつり下げ訓練を実施していた問題にも触れ、提供施設・区域の外で一切、訓練しないよう求めた。

 橋本大使は「引き続き米側に安全確保を求めていく」とする一方、「全搭乗員に注意喚起したと説明を受けており、今の時点で飛行停止は求めていない」と述べた。謝花副知事は、那覇軍港へのオスプレイなどの飛来についても抗議文を提出し「これまでになかったような運用がなされ、常態化が懸念されることは、県民にさらなる基地負担を強いるもので、決して容認できない」と語った。

 小野局長は、沖縄の日本復帰時に在沖米軍施設の使用条件などを定めた「5・15メモ」を挙げ、「軍港への着陸も排除されていない」と説明。これに対し、謝花副知事は「何でもできることになる。納得できない」と反発し「県民の不安に思いをはせてほしい」と求めた。