ミスがあったのは独自検査で学校による採点ミスだが、今回は県立中学校での出来事だ。最終的な責任の所在は、学校管理者であり教育行政をつかさどる県教育委員会にある。学校独自の試験だからと、学校に全てを任せるのは無責任と言える。県教委は学校でのチェック体制を確認し、その上で県教委も独自検査に関わるべきだ。
県立中学校での採点ミスは初めてと言うが、県教委では過去にも教員採用試験などでミスをした。根本的な改善に至っていない。学校ではどのようなチェック体制が取られているのか。複数人による複数チェックはされていたか。されていたとしたら、何が原因なのか。なぜ今まで県教委が独自検査に関わってこなかったのか。受験者にとっては、単なるミスでは済まない。
公立の義務教育段階で、選抜試験が実施されていることも納得がいかない。公立は法理念として、教育の機会を平等に保障しているはずだ。進学校をつくるという意味だと思うが、公立の目指す教育理念に矛盾している。
(教育行政学)