古本愛が止まらない…新刊本扱う本屋の元店長が念願の古書店を開店 那覇


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「古書ラテラ舎」を開店した筒井陽一さん(右)と由子さん=18日、那覇市泊

 那覇市のリブロリウボウブックセンターで昨年まで店長を務めていた筒井陽一さん(46)が18日、妻の由子さん(43)と市泊に「古書ラテラ舎」をオープンした。店内には沖縄本やアート、実用書などの古本約7千冊が並ぶ。新刊も一部取りそろえる。2人は「地元のお客様に愛されるお店にしていきたい」と意気込んでいる。

 東京生まれの陽一さんは2000年からリブロ池袋本店で働き始め、大阪や名古屋の店舗を経て、15年に那覇に転勤した。沖縄では新刊を扱う店舗で定期的に古本市が開かれることに驚いたという。古本業者との交流が深まり、自身でも店を構える気持ちが強くなっていった。昨夏退職し、1年余りかけて準備を進めてきた。

 イタリア語で「地球」を意味する店名の名付け親は、一緒にバンドも組んだことがある怪談作家の小原猛さんだという。店舗の本棚は、9月に閉店した芸術関連書籍専門の古書店「言事堂」から譲り受けた。

 陽一さんは「多くの協力を得て何とか形になってオープンできた。コロナが落ち着いたら本格的に屋外での販売市もやりたい」と語った。

 ラテラ舎の住所は沖縄県那覇市泊1の20の14。