「オスプレイの軍港飛来は違反」那覇市長が防衛局に抗議


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小野功雄沖縄防衛局長(左)に要請書を手渡す城間幹子市長(右)=29日、嘉手納町の沖縄防衛局

 城間幹子那覇市長は29日、嘉手納町の沖縄防衛局などを訪ね、米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイなどが米軍那覇港湾施設(那覇軍港)に飛来したことについて抗議した。那覇軍港で米軍機の離着陸をしないよう米軍に働き掛けることや、住民への影響が大きい運用については国が迅速に把握し、自治体に情報提供することを要請した。

 城間市長は「那覇軍港への飛来は市民県民、観光客らへ大きな不安を与える。『港湾施設および貯油所』という使用目的に反している」と指摘した。

 小野功雄沖縄防衛局長は「『港湾施設および貯油所』は同施設の主目的であり、主目的に反するものでない限り、航空機着陸を排除しているとは考えない」と答え、飛来を問題視しない姿勢を重ねて示した。

 城間市長は同日、那覇市の外務省沖縄事務所で橋本尚文沖縄担当大使にも同様の抗議と要請をした。同事務所と防衛局への要請は冒頭以外、非公開で行われた。城間市長によると、橋本大使も小野局長と同様の回答だったという。

 要請後、城間市長は防衛局などの回答について「不安感はぬぐい去れない。那覇軍港での離着陸が既得権、既成事実にならないよう、今後一切ないように求める。那覇市はオスプレイ配備に一貫して反対しており、これまで通り声を上げていく」と話した。