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知ってる?謎の野菜「インリー」 幻の理由は「おいしいから」 首里の城間さん栽培



 【那覇】「インリー・デークニ」という島野菜をご存じだろうか。名前の通り大根(デークニ)の形をした野菜だが、専門家によると、カブの一種で名前の意味は「ちょっと変わり者の大根」。かつては今帰仁村など本島北部の一部地域で栽培されていたが、いつ頃から栽培されていたかなど時代背景を含めて分かっていない部分が多い。そんな謎多きインリーが那覇市首里石嶺町に住む城間清さん(74)宅の庭で栽培されている。


城間清さんと、城間さん宅で栽培されているインリー・デークニ=18日、那覇市首里石嶺町

 城間さんは県農業研究センターに勤務していた。十数年前に知人から珍しい種があると持ち掛けられ、購入したという。

 現在、城間さんの畑には10株を超えるインリーが栽培されている。食べるのは葉の部分で、見た目はシマナー(カラシナ)に似ているが、シマナーほど辛みもなく、チャンプルーやみそ汁の具材として使われる。城間さんはインリーについて「忘れ去られた島野菜」と表現する。広まらない理由については「おいしいから虫が付きやすく栽培しづらいためではないか」と推測する。

 農学博士で美ら島財団総合研究センター参与の高江洲賢文さんによると、在来の島野菜を調査研究している過程で、インリーという島野菜があることが分かったという。だが「どの時代から栽培されてるかなどは分かっていない部分が多く、絶滅危惧種の島野菜と言える」と語る。

 高江洲さんによると、古宇利島ではインリーではなく「ウリー」と呼ばれていたほか、首里にもインリーと呼ばれた島野菜があったそう。ちなみに首里のインリーはカブではなく、大根の仲間だそう。(吉田健一)



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