食料支援「VONS」に総理大臣表彰 若者オブザイヤー 港川自治会も特命大臣表彰


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表彰を喜ぶVONSメンバー=28日、那覇市小禄のイオン那覇店前

 社会貢献活動に取り組む子どもや若者の個人・団体を内閣府が表彰する「未来をつくる若者・オブ・ザ・イヤー」で、沖縄県内の高校生や大学生を中心に食料支援に取り組むボランティア団体「VONS(ボンス)」が内閣総理大臣表彰を受賞した。「子供と家族・若者応援団表彰」の子供・若者育成支援部門では、浦添市の港川自治会(銘苅全郎会長)が内閣府特命担当大臣表彰を受賞した。25日に内閣府(東京都)で表彰式があった。

 表彰式にはVONS代表の島袋未結さん(20)=琉球大学1年=と、前代表の平敷雅さん(20)=国際基督教大学1年=が出席した。島袋さんは「光栄な賞をいただいた。大人サポーターや学生ボランティア、食料を寄付してくれる地域の皆さんのおかげでいただいた賞です」と喜びを語った。

 VONSは2020年5月に結成。新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休校で給食がなくなり、食べ物に困っている子どもたちや、減収に苦しむ外国人留学生らを支援しようと、当時高校生だった平敷さんや島袋さんら約10人で活動を始めた。食品などを集めて福祉団体などに届ける「MUGムグフードプロジェクト」に取り組む。

 島袋さんは「小中学生や若い世代に活動を知ってもらい、やってみようと考える人が増えるといいと思う。今後も活動を続けていきたい」と話した。

 港川自治会は、子ども向けに生き物観察会や浜辺の清掃などを実施するほか、港川小学校と連携し、地域の環境や歴史・文化、カヌー体験などの地域学習を行っている。

 公民館では地域住民がボランティア講師となり子ども向けの三線、空手、書道、エイサー、ダンス教室を開き、食事も提供。子どもたちが居場所としても利用している。
 (中川廣江通信員)