庭の草刈りや木の剪定…「なんでもお手伝い券」 自治会青年部が発案した新たな地域貢献


社会
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地域とのつながりを大事に考え活動する首里大中町自治会青年部の亀谷貴昭部長(左)と同自治会の與儀毅会長=10月29日、那覇市の首里大中町倶楽部(公民館)

 【那覇】「まずは、お気軽にご連絡下さい。なんでもお手伝いします!」。沖縄県那覇市の首里大中町自治会青年部(亀谷貴昭部長)はこのほど「なんでもお手伝い券」を発行し、約230世帯の自治会会員に配布した。10月から依頼を受け、大きな木の剪定(せんてい)や庭の草刈り、縁側の古くなった木の撤去などを行い大好評だ。地域住民からは感謝の言葉が伝えられているという。同自治会の與儀毅会長は「新しいコミュニケーションのスタイル。新しい発想で地域活性と文化継承をしている」と喜びを語る。

 「自分たちができることをして地域に恩返しよう」との思いから始めたのが「なんでもお手伝い券」。新型コロナウイルス感染拡大の影響で約2年間、行事や活動を自粛し「地域住民の人とのつながりが薄くなっていることを肌で感じた」と亀谷部長は話す。城間瑛生副部長と会話する中で、幼い頃に作ったお手伝い券や肩もみ券の発想がきっかけになったという。

 同青年部の部員は約30人。20代から30代が多く、首里大中町で育ったメンバーだ。文化の日に行われる「琉球王朝祭り首里」で揚げる「旗頭」に誇りを持つ。自治会を盛り上げていきたいという熱いメンバーが地域を支え、地域づくりを考えている。亀谷部長は「地域とのつながりや日頃から顔と顔が見える関係を大切にして、旗頭を揚げた時に心から応援してもらえるよう地域を発信していきたい」と語った。
 (中川廣江通信員)