ベトナムから宮古島に移住、学びに腐心…グエンさんが英語スピーチ沖縄代表に


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県商業高校英語スピーチコンテストで最優秀賞に輝いたグエン・ティ・フォン・タオさん(右)と優良賞を受賞した嘉手納結衣さん=11月17日、宮古総合実業高校

 【宮古島】第38回県商業高校英語スピーチコンテスト(10月21日開催)で宮古総合実業高校(大山正吾校長)のグエン・ティ・フォン・タオさん(1年)が最優秀賞に輝いた。3位に当たる優良賞を受賞した嘉手納結衣さん(3年)とともに11月17日、同校で受賞を報告した。2人は受賞にそろって笑顔を見せた。グエンさんは来年1月の全国大会(東京)に県代表で出場する。 

 グエンさんは夏休みから練習に取り組んだ。教諭らに指導を受けながら、何度も発音練習を繰り返し、構文を練った。中学1年生の時にベトナムから宮古島に移住した際に感じた日本語学習の大変さや、勉強方法などの経験を盛り込んでスピーチした。「日本に来た時はベトナム語しか分からなかった。一生懸命、練習したけれど(最優秀に)選ばれてびっくりした。これから全国大会に向けて先生と一緒に練習したい」と意気込んだ。

 優良賞を受賞した嘉手納さんは「価値観の違いをどう認め合うか」をテーマにスピーチした。「許せることを許す大切さを伝えたかった。日本語で考えた文章を英語に置き換えていくのに苦労した。発音練習の時間がちょっと足りなかった」と照れ笑い。

 大山校長は「(練習で)苦戦していると聞いていたので最優秀と聞いてびっくりした。2人の努力が報われてうれしい。学校の誇りだ」と喜んだ。

 (佐野真慈)