申告所得額19%減少 沖縄国税20事務年度 業績悪化で10年ぶり


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 沖縄国税事務所は30日、2020事務年度(20年7~21年6月)の法人税の申告実績などを発表した。申告件数は前年度比5・5%増の2万9千件と増加したが、新型コロナウイルスの影響で業況が悪化した企業が多かったことを反映して、申告所得金額は同19・2%減の2732億円と落ち込んだ。県内の法人所得金額が前年を下回ったのは10年ぶり。申告税額は同21・1%減の552億円だった。

 法人数は前年度比5・1%増の3万2656件。法人税の申告割合は同0・4ポイント増の88・3%だった。

 黒字申告の件数は同3・2%減の1万537件で、黒字申告割合は同3・3ポイント低下の36・3%だった。赤字申告による欠損金額は同82・6%増の1520億円と大幅に増加した。

 源泉所得税などの税額は同0・2%増の739億円で、12年連続の増加となった。

 悪質な不正計算が想定される法人などを実地調査した件数は、新型コロナで接触機会が限定されたこともあり同54・3%減の172件だった。申告漏れなどの非違があったのは143件で、申告漏れ所得金額は同12・0%減の56億8800万円。うち故意の不正計算は63件、15億5500万円確認された。(沖田有吾)