米軍機飛行中のハッチ閉鎖を検討 オスプレイ水筒落下で米軍が再発防止策


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米海兵隊とのやりとりを記者団に説明する溜政仁基地対策統括監=2日、沖縄県北中城村の米軍キャンプ瑞慶覧ゲート前

 沖縄県の溜政仁基地対策統括監は2日、米軍キャンプ瑞慶覧を訪れ、米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイからの水筒落下事故に対する抗議文を提出した。米海兵隊は、再発防止策として航空機が民間地上空を飛行中に機体ハッチの閉鎖を義務づけることなどを検討していると説明した。

 要請後、報道陣の取材に応じた溜氏によると、応対した米海兵隊太平洋基地政務外交部のニール・オーウェンズ大佐は「起きるべきでないことが起き、県民に不安を与えた」と謝罪。事故原因は「検証中で不明」と説明する一方、県が求めた原因究明までの同型機飛行停止は拒否した。

 県は抗議文で「同様の事故を繰り返している米軍の運用に強い疑念を抱かざるを得ない」と批判した。オスプレイの配備撤回や普天間飛行場の早期閉鎖・返還も求めた。

 このほか、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)での米軍機離着陸、普天間飛行場やキャンプ・ハンセンでのつり下げ訓練、大宜味村での米兵のひき逃げ事故、新型コロナウイルス対策などについても意見交換し、米側に懸念を伝えた。 (塚崎昇平)