沖縄離島でのサトウキビ農家の定住「国土を守る役割果もたす」 小野寺元防衛相が見解


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甘味資源作物生産者の集会に参加した小野寺五典元防衛相(後列左から2人目)=1日、東京

 【東京】小野寺五典元防衛相は1日、都内で行われた農業団体の集会に参加し、県内の離島で暮らすサトウキビ農家の定住について「国土を守るためにも、ぜひその地域に住み、農業をやっていただきたい」と述べた。中国公船の領海侵入が頻発する尖閣諸島周辺の状況を例に挙げた上で、「国土を守る役割も果たすということだ」との認識を示した。

 サトウキビなど甘味資源作物を栽培する沖縄、鹿児島両県と北海道の農業団体が、与党議員に生産者支援を求めた集会での発言。

 要請に参加したJA沖縄中央会の大城勉会長が「わが国の国境を守る島々への地域政策として支援策を強く要望する」と述べた。これに対し小野寺氏は「国土を守る役割も果たすということで、堂々と国の支援を受け、これからもその地域で住んでいただく。わが国の国民のために働いていただきたい」とした。

 斎藤健元農相も、サトウキビ農家の離島定住について「安全保障上も需要だ」との認識を示すなど、閣僚経験者から防衛と関連付ける発言が相次いだ。

 (安里洋輔)