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親に精神疾患がある子ら、経験や苦労語る 30人が意見交換 ハピんちゅOKINA輪


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精神疾患のある親の子どもたちにできることを考えるオンラインイベントを成功させ、笑顔を見せる「ハピんちゅOKINA輪」(こどもぴあ沖縄)のメンバーら

 親に精神疾患がある子どもや支援者らが活動する「ハピんちゅOKINA輪」(こどもぴあ沖縄)は5日、経験を語り、意見交換するイベント「私たちができることを一緒に考えよう~精神疾患の親を持つ子どもについて」をオンラインで開いた。約30人が参加した。

 ハピんちゅは2年前、当時球陽高2年だった泉川和花さん、大城美海さん、仲宗根杏珠さんが、精神疾患のある親がいる子について、授業で取り組んだことをきっかけに発足。世間に知られていない当事者の苦しさを伝えようと結成した。

 精神疾患のある親元で子ども時代を過ごし、今は子育て中の女性もメンバーとして登壇した。

 仲宗根さんは「同じような立場の人を勇気づけ、聞く人の心を動かして社会を変えることにつながれば」として精神疾患のある母と過ごした日々を語った。自分の大変さが周囲に理解されず「誰も助けてくれない」と苦しみ、経済的に支援する制度の情報がなかったため親族ともに苦労したことなどを語った。

 初めての試みとして、参加者が小グループに分かれて意見交換もした。泉川さんらは「新しい人と出会いや発見もあった。今後もみんなでできることを模索したい」と目を輝かせた。
 (黒田華)