沖縄県内の水難事故、最多94件 21年11月末で死者・不明は43人 


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 2021年に県内で発生した水難事故が11月末時点で94件となり、過去10年間のうちで年間事故発生件数が最多となることが9日、県警のまとめで分かった。10年間で最も多かった16年と20年の85件を既に9件上回っている。死者・行方不明者は43人で、最も多かった16年に次いで2番目に多い。県警は水辺の深みに注意を払うよう、対策を呼び掛けている。

シュノーケリングで増

 過去10年間の事故発生件数では、17年の81件が3番目に多かった。最も少なかったのは15年の57件。次いで13年の59件、18年の66件だった。

 今年発生した事故を行動別で見ると、シュノーケリングと魚捕りがそれぞれ21件で最多だった。

 シュノーケリングは前年に比べ9件増加しており、県民が被害者の事故が6件、観光客が13件、米軍関係者が2件だった。シュノーケリング事故は、海水浴場の1件を除いて残りは全て自然海岸で発生している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言で海水浴場が閉鎖されたことや、自然海岸にはライフセーバーがいないことが影響したとみられる。

 今年の事故の死者・行方不明者では、中学生以下も2人いた。8月には、浦添市当山の牧港川で友人と遊んでいた中学2年生の男子生徒(14)が川で溺れ、心肺停止の状態で発見された。同じ月、家族や友人と嘉手納町兼久の海岸を訪れていた小学1年生の男の子(7)が、遊泳中に溺れ、付近の海底で発見された。

 県警は「水辺でのレジャーは危険箇所を十分に把握して行動し、絶対に子どもから目を離さないようにしてほしい」と注意喚起している。

 (友寄開)