低体重児用の親子手帳作成へ 保護者の不安に対応 沖縄の割合は11%で全国最高


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 沖縄県の大城玲子保健医療部長は9日の県議会一般質問で、低体重で生まれた子ども向けの親子健康手帳(旧母子手帳)「リトルベビーハンドブック」の作成に取り組む考えを明らかにした。

 県によると2020年度の出生数に占める2500グラム未満の低出生体重児は11・2%と全国で最も高い。低体重で生まれた子どもは、通常の手帳に書かれた発育曲線や発達の目安では成長の確認が難しいため、ハンドブックを作成し保護者の不安に応える。仲村未央氏(立憲おきなわ)への答弁。

 既存の手帳の補完的役割と位置付ける。周産期医療関係者や保護者と意見交換し、作成に当たりたい考えだ。

 県内は1500グラム未満の極低出生体重児は1%、千グラム未満の超低出生体重児は0・4%おり、いずれも全国平均を上回る。県が2014年度に実施した要因分析では、20歳未満の出産や痩せた妊婦、喫煙や妊娠後期の高血圧、低身長の妊婦で低出生体重児の割合が高かったという。

 すでに導入した他県の「リトルベビーハンドブック」を見ると、通常は体重1キロから始まる発育曲線が0キロからスタート。「首すわり」や寝返りをした時期も記入できる。低体重の子どもの発達に関するQ&Aや相談先、「先輩ママ」からの応援メッセージを載せるなど、子どもの成長と保護者を支える。

 (知念征尚)