【名護】9日の名護市議会一般質問で、来年1月23日投開票の名護市長選挙に立候補表明している岸本洋平市議と再選を目指す渡具知武豊市長が、名護市辺野古の新基地建設を巡り論戦を交わした。
美謝川の切替工事について岸本氏が「工事を見直すべきだ」と指摘したのに対し、渡具知氏は「いかなる開発行為も自然環境への影響が最小限となるよう、配慮すべきだ。新基地建設については国と県が訴訟に至っているので慎重に推移を見守る必要がある」と答弁した。
岸本氏が「もし新基地が運用開始した場合、市民への影響をどう考えているのか」と問うと、与党側からは「通告外の質問だ」などと岸本氏を非難する声が上がった。渡具知氏は「代替施設建設はまだ完成をみていない」とかわした。
岸本氏はオスプレイ配備などを想定し基地の危険性について見解を問う質問を繰り返したが、議論は深まらなかった。岸本氏は「何も意見を言わない無責任な姿勢はいけない」と批判。渡具知氏は「関係閣僚と面会する際は、米軍基地問題について負担軽減などを直接要請などしている」などと反論した。
(長嶺晃太朗、岩切美穂)