ボロボロだった宮古島まもる君「職務復帰」 高校生が恩返しで修繕、美しく変身


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【宮古島】宮古工業高校は8日、同校自動車機械システム科3年生が修繕した「宮古島まもる君」2体の修繕完了式を同校で開いた。3年生11人やまもる君を管理する地区交通安全協会、宮古島署員らが参加した。生徒らが同校付近の交差点に設置し、まもる君が“職務復帰”した。

持ち場に職務復帰した宮古島まもる君と修繕した宮古工業高校の3年生ら=8日、宮古島市平良

 まもる君は宮古地域で日夜、交通安全のために「立ち番」を続ける警察官型人形。修繕は宮古工業高が取り組む、地域へ「恩返し」プロジェクトの一環で宮古島地区交通安全協会の依頼を受けて取り組んだ。“満身創痍(そうい)”で担ぎ込まれた2体を3年生11人が持ち前の金属塗装技術を生かし、美しく生まれ変わらせた。

 完了式で生徒を代表して、3年の常戸大瑚さんが「難しい部分が多々あったが、みんなで考えながら進めた。仲間の大切さや作業の苦楽など、いろいろな学びがあった」と振り返った。進学や就職を控えて「宮古島のまもる君は自分たちがきれいにしたという気持ちを持って過ごしていきたい」とあいさつした。管理する地区交通安全協会の新里孝行会長は「思った以上に素晴らしい仕上がりだ。本当にありがとう」と感謝した。
 (佐野真慈)