全日本空手、組手の沖縄県勢は男女とも敗退 初舞台の伊礼寿「ポイント取れ自信」


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 空手の第49回全日本選手権が11日、東京武道館で開幕し、初日は都道府県対抗の組手団体を行った。沖縄の男子は2回戦で熊本に0―3で敗れ、2回戦から登場した女子は初戦で青森に1―2で惜敗した。最終日の12日は個人の形と組手を実施。男子個人形で9連覇中の喜友名諒(劉衛流龍鳳会)が登場し、連覇記録の更新に挑む。


初の大舞台 成長誓う 男子・伊礼寿央貴 鋭い突き放つ
 

上段突きを狙う中堅・伊礼寿央貴=11日、東京武道館(大城直也撮影)

 今年の県高校総体組手個人で2連覇した伸び盛りの伊礼寿央貴(前原高3年)が初めて全日本の舞台に立った。1回戦は先鋒で登場。1分すぎに鋭い右上段突きを繰り出し、1点を先制すると、そのまま優位に試合を進めて3―0で快勝した。「全日本でポイントを取れたことは自信になる」とうなずいた。

 一方、中堅を務めた2回戦では終盤に1点差まで詰め寄ったが、3―5で黒星を喫した。「前の二人が負けていて、勝たないといけないところで勝ちきれなかった」と悔しさをにじませた。来春には強豪の近畿大への進学が決まっている。「もっと気持ちの部分を鍛えたい」と成長を誓った。

 2回戦の先鋒で3―4で惜敗した嘉数守斗(長崎国際大4年)も「相手がこっちのペースに乗ってこなくて、逆にのまれてしまった」と反省を口にする。卒業後は沖縄に戻って競技を続ける予定と言い「しっかり課題を修正し、優勝に近づいていきたい」と語った。

 (長嶺真輝)


点取れる技が必要

 女子団体の初戦でただ一人白星を挙げた龍野みどり(九州産業大2年)の話 初めての全日本の舞台に立った。試合はタイミングがつかめて、突きで得点は重ねられた。ただ技の重みとか、もっとポイントが取れる技が必要だと感じた。親が沖縄に住んでいる関係で沖縄から出場して、初めて会う選手もいたけど、一緒に出られてうれしかった。