【名護】東京都で開催された日本アマチュアキックボクシング連盟の全日本大会「SMASHERSチャンピオンシップ2021」に、名護市のエボリューションムエタイジムの岸本翔龍(名護商工高1年)が初出場し、フェザー級(58キロ)を制して栄冠を手にした。名護市役所で15日、渡具知武豊市長にSMASHERS優勝を報告した。岸本は「攻めてパンチで倒す自分の戦いができた」と語った。
「攻めて倒す自分の戦い」
大会は5日に行われ、全国から選抜された15歳以上の強豪6人のトーナメント戦で頂点を競った。試合は2分2ラウンドで、準決勝は作田智大(東京・RIKIX)から得意の左フックでダウンを奪い、連打でTKO勝ちした。
決勝の相手は、3月にK―1アマチュア全日本ジュニア(50キロ)を制した、同学年の柿崎瑠(東京・クロスポイント大泉)。技術があり優勝候補と目された柿崎を相手に、積極的に攻めて2対1で判定勝ちした。
父親の影響で小学3年からキックボクシングを始めた岸本。ボクシングにも興味を抱き、部活動がある名護商工に入学した。2種目を両立し、学校帰りに毎日3時間、ジムで練習に励む。ボクシングを始めて半年余りで、11月の全九州高校新人大会バンタム級で準優勝するなど飛躍を続ける。
ジムの大島健太代表は「技術より力で倒すタイプ。今すぐキックボクシングでプロ転向できる力があるが、今しかできない高校ボクシングで全国大会も経験してほしい」と期待する。山城昇会長は「反射神経がよく打たせない。素質がある。やんばるから世界チャンピオンになってほしい」と夢を託した。
キックボクシングかボクシングか、進む道をまだ決めていないという岸本。次の目標に、26日からの県高校ボクシング選手権を挙げ「優勝したい」と前を見据えた。
(岩切美穂)