成人式、宮古と渡名喜で中止 37市町村は規模縮小【市町村別一覧表】


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 2022年の成人式の実施形式などについて本紙が県内全41市町村を対象にアンケートしたところ、宮古島と渡名喜の2市村が中止、37市町村が規模縮小など例年とは異なる形式で実施を検討していることが22日までに分かった。新型コロナウイルス感染症の流行が小康状態の中、2市町は例年通り実施すると回答した。37市町村のうち石垣と与那国はワクチン接種・陰性証明を「求める」とし、10市町村も現場で確認するか、推奨する立場などを示した。

 宮古島市は「感染状況は落ち着いているものの依然として予断を許さない状況にあり、感染リスク回避で決定した」と2年連続の中止を決めた。その上で昨年同様に新成人を対象に1万円の「成人祝金」を給付する。渡名喜村は少人数のため、新成人に意向を確認して式典を実施するか例年決めていて、来年の新成人は開催を希望しなかったため実施しないという。

 例年と異なる形式で実施すると答えた37市町村は時間短縮や来賓者数の削減、式典の簡略化などを挙げている。このうち糸満、南城、北谷、西原、南風原、読谷の6市町村は昨年に続き、中学校区ごとに分けて実施予定。浦添市は21年は感染対策で2部制にしたが、22年は新成人らからの要望を受け例年通り1部制で実施するとした。

 那覇、豊見城などは従来から中学校区ごとに分けて実施している。

 ワクチン接種・陰性証明を「求める」としたのは2市町。与那国町は「島外からの参加者が多いため、特に県外からの参加者へ証明を求めている」とした。石垣市は教育委員会が10月、式典への「入場条件」としてワクチン2回接種の証明書、陰性証明の提示を求めると発表した。

 「例年通り」も含め、成人式を開催予定の自治体はいずれも基本的な感染対策を講じるとしている。医療提供体制がぜい弱な離島ならではの事情や世界最悪レベルの爆発的感染が起きた沖縄の事情を踏まえ行政側が気をもむ様子がうかがえる。

 アンケートは全市町村から文書や聞き取りで回答を得た。 (仲村良太まとめ)