米軍による土地接収への抵抗描く 劇団文化座「命どぅ宝」 来年2月、沖縄公演


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
1950年代の「島ぐるみ闘争」を題材にした劇団文化座の劇「命どぅ宝」の場面から(左から)瀬長亀次郎役の藤原章寛さん、屋良朝苗役の青木和宣さん、阿波根昌鴻役の白幡大介さん=10日、埼玉県の蕨市民会館(坂本正郁撮影)

 【埼玉】米軍による土地の強制接収に住民が激しく抵抗した、1950年代の「島ぐるみ闘争」を題材にした劇団文化座の劇「命どぅ宝」が10日、埼玉県の蕨(わらび)市民会館であった。

 同作品は、劇団創立75周年を記念して、2017年に初演。杉浦久幸さんが書き下ろし、鵜山仁さんが演出した。沖縄の日本復帰50年を迎える来年の沖縄公演を前に全国で巡演している。

 物語は、土地接収への抗議行動に身を投じた阿波根昌鴻さんと、占領政策を徹底的に批判した政治家、瀬長亀次郎さんの2人に焦点を当てた。2人が言葉を交わしながら、時には感情をぶつけ合う場面など、文化座の俳優たちの迫真の演技に会場を埋め尽くした観客は引き込まれていた。

 沖縄での公演は来年2月10、11日に那覇市の琉球新報ホールで、13日に名護市民会館大ホールで行われる。公演を前に、1月に県内で劇映画「沖縄」(1969年製作)の上演やトークショーなどもある。問い合わせは劇団文化座(電話)03(3828)2216まで(日曜・祝日を除く午前10時~午後6時)。

(問山栄恵)

▼未来をつくる若者たちにこそ観てもらいたい!「命どぅ宝」鑑賞券を若者へギフト