
重量挙げの第35回全国男子中学生選手権・第20回全国女子中学生選手権が25日、茨城県の高萩市文化会館で行われた。男子49キロ級の天久星七(本部中1年)がトータル162キロ、スナッチ75キロでいずれも日本中学新記録を出し、ジャーク87キロは大会新記録で優勝した。同階級の岩崎宇希(東風平中1年)はトータル124キロ、スナッチ55キロ、ジャーク69キロで2位。55キロ級の比嘉功(大宮中1年)はスナッチ80キロで日本中学新、ジャーク88キロ、トータル168キロで制した。女子49キロ級の並里柚希(本部中1年)はトータル123キロ、スナッチ57キロ、ジャーク66キロで2位、松川カイリ(同)は5位だった。
天久(本部中1年 男子49キロ級) 余力残して記録達成
天久星七(本部中1年)がスナッチ75キロとトータル162キロで日本中学新と大暴れした。
「前日は緊張して眠れず、大会当日に会場を下見した時はもっと緊張した」と、上級生たちが出場する舞台で気持ちを落ち着かせようと必死だった。
「まずは1本目をしっかり取ろうと挑んだ」とスナッチを成功させた。「緊張がほぐれた」と言う2本目で記録を打ち立てた。スナッチ、ジャーク6本のうち失敗は1回のみ。
ジャーク87キロは自己ベストを1キロ更新した。「ひじの辺りをけがしていて、監督からは無理するなと言われていた」と、まだまだ余力を残しての記録達成だった。次に目指すはスナッチ80キロ、ジャーク90キロのトータル170キロ。
比嘉敏彦監督は「比嘉功と2人で負けん気を出して、切磋琢磨(せっさたくま)している。これからの成長が楽しみ」と結果をたたえた。
(大城三太)
比嘉(大宮中1年 男子55キロ級) 「名前残す」有言実行
重量挙げ一家の3番目、比嘉功(大宮中1年)が頭角を現した。55キロ級スナッチで80キロの日本中学新記録を出し、頂点に立った。兄の比嘉力、姉の比嘉成の弟で「兄たちに影響を受け、3歳ごろから自然と競技をやっていた」と明るく声を弾ませた。
「11月まで体重が60キロ近くあって太り過ぎていた。中学新記録を出して名前を残したいと思い、減量に励んだ」と言い、体重を5キロ落としての出場。有言実行で記録を打ち立てた。
それでも「ジャークは2キロ自己ベストに届かず課題」とし「心の面でも強さが必要」と成長を誓う。
ライバルで仲良しの天久星七の存在が成長を促す。「毎週一緒に練習している。彼がいるから自分も強くなれている」と熱い絆で互いに刺激し合っている。「県大会で自分の記録をどんどん更新し、来年の全国大会ではスナッチ90キロ、ジャーク100キロを目指したい」と自身の成長した姿を描いている。
(大城三太)