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ハートマークがびっしりと描かれた手紙。里親の原告女性が今年2月、里子(5)からもらったものだ。「いっぱいお母さんが大好きだから」と、たくさん描いた理由を話してくれたという。願うのは、子の平穏な生活。夫は「児童相談所には子どもを第一に考え、寄り添って考えてほしい」と訴えた。
2016年、生後2カ月の時から生活を共にした。布団に横にするとなかなか寝てくれず、抱っこしたまま朝を迎えることもあった。集中力が高い子で、ピアノやお絵かきなど、好きなことは周りが見えなくなるほど打ち込む。一方で、知らない人や場所に慣れるのが苦手で、里親のそばを離れなかった。
実親ではないことを伝える「真実告知」のタイミングを考えていたころ、精神的な特性があるかもしれないと思い、医療機関を受診。発達障がいと診断され、医師は「現状を変えるべきではない」と告知に否定的だった。里親側は「子どもの状況を考え、もう少し落ち着いてから告知をしたい」と、タイミングを検討するよう児相に求めたが、児相からは告知を進めるよう指導を受け続けた。12月、実母の意向を踏まえ、里親委託を解除と告げられた。
里親側代理人の川津知大弁護士は「里子が告知できる状況でないことなど、児相が実親に伝えているのか疑問だ。子どもが平穏、安全に過ごせるようサポートするのが児相の役割のはずで、里親ときちんと話をしてほしい」と述べた。