兼城パイレーツ初優勝 古賀杯学童軟式野球県大会


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 学童軟式野球の第141回県大会・第38回古賀杯争奪・第3回JA共済旗争奪大会最終日は27日、名護少年野球場で決勝を行い、延長八回タイブレークの末、兼城パイレーツが6―4で浦添タイガースを下し初優勝を飾った。


右翼・大城の好返球で決着
 

優勝を決め、グラウンドに駆け寄り喜ぶ兼城パイレーツの選手たち=27日、名護少年野球場(喜瀬守昭撮影)

 互いに点を取り合う接戦は七回で決着が付かず、3―3のまま延長にもつれ込んだ。八回表、タイブレークの走者を一、二塁に置き、右打席に入ったのは兼城パイレーツの強打者、屋良龍道(兼城小6年)。緊迫した場面にも「緊張はなかった」と外角低めの初球を迷いなく振り抜き、右中間を破る二塁打で勝ち越し。「抜けてくれてうれしかった」と、この回一挙3点を奪う口火を切った。

 しかし裏の守りで投手が崩れ、暴投で1点を返され、なお1死満塁。このピンチを救ったのは右翼手の大城秋太(同)だ。相手打者が打ち上げた浅めのフライをつかむと、三塁走者がタッチアップ。すかさず本塁に好返球し、走者を挟殺に仕留めて熱戦に終止符を打った。

 初優勝を決め、入り乱れて喜びを爆発させる選手や応援団。強肩でチームを勝利に導いた大城は「普段のノックの時からタッチアップでバックホームする練習をしていた。優勝できてうれしい」と少し気恥ずかしそうに振り返った。

 最終盤の緊迫した場面で高い集中力を発揮した選手たちを前に、「全員野球」を掲げる上原義昭監督は「みんなで点を取り、みんなで守るのが自分たちの野球。子どもたちがよく頑張ってくれた」と目を細めた。

 (長嶺真輝)