米軍、新たに45人感染 前日から倍増 基地全体で拡大の恐れ(12月31日朝)


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 米軍から沖縄県への報告によると、30日の基地関係の新型コロナウイルス新規感染者は45人だった。29日の20人からほぼ倍増した。新規感染者の基地別内訳は全員が「不明(確認中含む)」に分類されていて、31日以降に報告がある見込みだ。キャンプ・ハンセンのクラスター(感染者集団)だけでなく、在沖米軍全体で感染が拡大している恐れがある。

 玉城デニー知事は同日、12月上旬に米本国から1千人規模の部隊が沖縄に入った際、PCR検査を受けずに入国し、マスクを着用せずに基地内外で行動していたことを指摘。水際対策の徹底や全軍人軍属のPCR検査実施、基地外への外出禁止など、米軍に健康保護体制レベルの引き上げを求めていると説明した。

 ハンセンのクラスターは感染者の47%が新変異株「オミクロン株」であることが分かっている。県疫学統計・解析委員会が28日にまとめた報告(20~26日分)によると、ハンセンがある金武町を含む中部地域の感染者のうち、58%にオミクロン株感染の疑いがあった。基地から波及して同株の市中流行につながる恐れが指摘されている。

 (稲福政俊)