くっきりトラ柄のウシ「トラムクーちゃん」 寅年は「モォ~」っと大きくなりますように


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茶色地に黒模様の入っている虎毛の「トラムクーちゃん」。実際に見ると模様は鮮明だ=24日、うるま市天願(喜瀬守昭撮影)

 【うるま】新年を迎えると干支(えと)は丑(うし)から寅(とら)へと代わる。うるま市天願の玉栄吉則さんが飼う、2歳の闘牛「トラムクーちゃん」(仮名)は、茶色地にくっきりとした黒模様が入る虎毛が特徴だ。ウシだけどトラ柄―。彼に、うし年を振り返ってもらおうと話を聞いた。「モォー」。穏やかな表情で一鳴き。どうやら充実した年を過ごしたようだ。

 虎毛の闘牛と言えば、全島闘牛大会の初代王者の「宇堅トラムクー」が筆頭に挙げられる。赤毛と黒毛の掛け合わせで生まれ、その身体的特徴から「トラムクー」(虎毛)と名付けられる。虎毛の“持ちウシ”でも色味がはっきりしている個体は多くはない。

 「これぐらいきれいに出ているのは珍しいんじゃないかな」と玉栄さん。それを聞いてか、トラムクーちゃんも首を振り、文字通り鼻高々といったそぶりを見せる。父は元軽量級王者の「ファイティング大吉」で、血統も折り紙付きだ。

 大会デビューの平均は6、7歳ごろで、2歳のトラムクーちゃんには、まだまだ先の話。それでも「寅年もおいしい草を食べて、大会デビューするその日まで元気に過ごすよ」と言わんばかりに、泰然とした様子でしっぽを振った。

 (新垣若菜)