糸満中から平和を発信 ひめゆり資料館の普天間館長に各賞の受賞報告


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(左から)受賞報告した糸満中学校の大城直之校長、崎山陽愛さん、東恩納沙奈さん、普天間朝佳館長=12月28日、糸満市のひめゆり平和祈念資料館

 【糸満】糸満中学校の生徒らが12月28日、糸満市のひめゆり平和祈念資料館(ひめゆり資料館)に普天間朝佳館長らを訪ね、ちゅらうちなー草の根平和貢献賞と全日本中学校英語弁論県大会での最優秀賞受賞を報告した。

 糸満中学校ではひめゆり資料館や市の平和ガイド育成事業を通して沖縄戦を学び、生徒自身が講師となって平和学習会などを開く。生徒主体の取り組みが評価され、このたび平和につながる身近な社会貢献活動に取り組む個人や団体を表彰する、ちゅらうちなー草の根平和貢献賞を受けた。中心メンバーの一人、2年の崎山陽愛(ひより)さん(14)は「これからも語り継ぎ部として、戦争や平和について語り継いでいきたい」と語った。

 10月の英語弁論県大会で優勝したのは、2年の東恩納沙奈さん(14)。4月初旬に平和学習でひめゆり資料館を訪れた際に感じた戦争に対する恐怖や、「(戦争の悲惨さを)伝えなければ」という使命感に駆られたことをつづった。11月の全国大会では惜しくも受賞には及ばなかったが、東恩納さんは「県外の審査員や参加者に話を知ってもらえて良かった」と話した。

 普天間館長は「海外では多くの人が沖縄戦のことを知らない。若い世代の人たちが沖縄について勉強してぜひ海外に伝えてほしい」と激励した。(比嘉璃子)