子どもの頃の手形や20歳の自分への手紙も 新成人がタイムカプセル開封 伊江村・西小


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親子の思い出が詰まった学年旗「ナサキ」を囲む新成人と当時の学級担任だった棚原綾乃教諭(中央)=4日、伊江村東江上の伊江村農村環境改善センター前

 【伊江】2014年3月に伊江村立西小学校を卒業した第56期卒業生が新成人を迎えた。小学校卒業当時に同校の敷地内に封印したタイムカプセルを3日に開封し、約8年前の自分と再会した。タイムカプセルの中には西小の卒業式で掲げた学年旗があり、4日に開かれた22年伊江村成人式の会場の受け付けでお披露目した。約8年前にタイムスリップし、当時を懐かしんでいた。

 学年旗は、小3から小6までの親子レクリエーションで毎年、親子で手形を押して木の形をデザインし、4年かけて完成させた。子どもたちの手形が1年ごとに大きくなっていく成長の過程も残されている。

 小4と小6の担任だった棚原綾乃教諭が成人式の会場に祝福に訪れ、教え子や保護者と再会した。学年旗に思いをはせ「すてきな企画で私も最後に手形を押したことを鮮明に覚えている。子どもたちの晴れやかな姿を見てそれぞれの道を歩んでいることがうれしく、誇りに思う」と話した。

 タイムカプセルには、子から親へ・親から子へのメッセージを伝える当時のPTA新聞やキャリア教育の学びをまとめた新聞、文集、各自の思い出の品などが入っていた。第56期卒業生は伊江中第69期生でもあり、中学卒業時に埋めたタイムカプセルも開封した。20歳の自分へ宛てた手紙なども各自に届けられた。

 西小児童会と伊江中生徒会長を務めた島袋大夢さん(20)は「みんなの成長を感じた。言動に責任を持ち社会人の一員として頑張っていきたい」と述べた。

 成人を記念して伊江中69期卒業生は、保護者の宮城信治さんや地域協力者の協力を得て、母校にリュウキュウコクタン(クロキ)を植樹した。

 (中川廣江通信員)