石垣市長選、野党会派が候補擁立へ 陸自配備めぐり分裂か


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石垣市役所

 【石垣】2月27日投開票の石垣市長選で、石垣島への陸上自衛隊配備計画に反対する市議会野党会派の「ゆがふ」が、独自候補を擁立する方向で、調整を進めていることが10日までに分かった。既に具体的な人選に入っており、市長選を巡って野党が分裂する可能性が出てきた。

 野党市議団は昨年末、保革相乗りで保守系市議の砥板(といた)芳行氏(52)を市長選に擁立することを発表している。だが、砥板氏がこれまで陸自配備計画を容認してきた立場だったことや、決定が急だったことへの不満から、野党内には砥板氏の擁立に反対や態度を保留する議員が出ていた。

 ゆがふの花谷史郎市議はこれまでの取材に「砥板氏は配備計画を進めてきた側の立場だ」などと語り、合流に難色を示していた。

 市長選は、現職の中山義隆氏(54)も4期目を目指して立候補を予定する。新たな候補者を模索する動きに、砥板氏陣営の幹部は「野党が割れると現職を利することにしかならない。どちらかが着地点を見つけなければならない」と語り、野党候補の一本化に向けた調整を進めていく考えを示した。
 (西銘研志郎)