仲西(女子)神森(男子)に栄光 仲西の大城詩、気迫の勝ち越し弾 浦添市長杯 中学ハンドボール


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仲西―浦西 後半、守備を抜き勝ち越しゴールを奪う仲西の大城詩主将=10日、ANAアリーナ浦添(高辻浩之撮影)

 ハンドボールの第18回浦添市長杯争奪第49回県中学校新人大会最終日は10日、ANAスポーツパーク浦添で行われた。女子仲西は20―18の逆転勝ちで浦西を退け、2年連続11度目の優勝をつかんだ。男子神森は46―34で松島を突き放し、2年ぶり19度目の頂点に立った。男女優勝チームは春の全国選抜(3月26~29日、富山県)、男女2、3位のチームは九州大会(3月18~20日、熊本県)の出場権を得た。

女子・仲西 大城詩、気迫の勝ち越し弾

 女子仲西が逆転勝利で連覇を飾った。前半はフィニッシュの精度で劣ったが、後半に勢いをつかむと流れを渡さなかった。

 前後半を通してLB(左45度)の大城詩(うた)主将が躍動した。リードを許す時間が長かったが、試合終盤に華麗な個人技で17―17の同点にすると、立て続けに勝ち越し弾をたたき込み一気に流れを引き寄せた。

 大城詩は試合終了間際にも豪快なミドルシュートを決め、勝利を決定付けた。「前半で5点差だったが、自分たちも見ている人たちも楽しめるようなプレーを心掛けた」と気迫のプレーで9得点をマーク。6得点のRB(右45度)の大城佑月は「まだ実感が湧かない」と静かに勝利の余韻に浸った。

 大きく流れが変わったのは後半7分すぎ。相手に2分間の退場者が出て、仲西が徐々に追い上げた。このタイミングでチームは得点源の大城詩と大城佑月を下げ気味に配置し、西原琉美花が前線で積極的に攻めた。各選手が持ち味を発揮し、相手に的を絞らせなかった。

 翁長鈴監督は「技術的なことは特に指示せず、どろ臭くてもいいから楽しくプレーしてと伝えた」と選手の底力をたたえた。
 (大城三太)

男子・神森、組織力発揮 光ったパス連係、速攻で突き放す

神森―松島 後半、サイドから切り込みシュートを決める神森の新垣瑛太郎主将

 男子神森はパスの連係が光った。相手エースの個人技とシュート力に苦しめられたが、終盤は守備で粘り、速攻で組織力を発揮して突き放した。

 エースの普久原朝日が膝をけがするアクシデントに見舞われ、前半10分すぎに無念の退場。少なからずチーム内に動揺が広がった。それでも、センターの新垣瑛太郎主将から左の安里康生へのホットラインが効果的で得点につながった。新垣は広い視野で常に起点となり、自らも15得点と奮闘した。

 後半は神森のパスワークに鋭さが増し、相手の体力を徐々に削った。外間優志は速攻で力を見せ、ロングパスから何度も得点を奪った。

 守備の要となった新里秀斗は「マークの受け渡しで連係が取れた」と、踏ん張りどころで相手に食らいついた。新垣主将は「決勝を含め厳しい戦いが続いたが、チーム一丸となれた」と達成感をにじませた。