沖縄のコロナ感染増「米軍も一因」 自民・茂木幹事長が初めて言及


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
米軍キャンプ・ハンセンの第1ゲート=金武町

 【東京】自民党の茂木敏充幹事長は11日の会見で、沖縄での新型コロナウイルスの感染急拡大と県内の米軍基地でのクラスター(感染者集団)との関連について、「一つの要因として考えられる」との見方を示した。政府は、これまで沖縄でのコロナ急拡大と米軍基地との因果関係について明言を避けている。政権与党の幹部として踏み込んだ発言で、与野党候補が対決する16日告示の名護市長選に与える影響についても「状況を見ながら検討したい」と注視する考えを示した。

 記者団からキャンプ・ハンセンなど在沖米軍基地で相次いだクラスターとの因果関係について見解を求められた茂木氏は、「(感染経路が)まだ完全に分析されているわけではない」としながらも、「一つの要因として、基地関係者との関係で感染拡大した、こういう要因は否定できない」と述べた。

 沖縄などでの市中感染と米軍基地との因果関係を巡っては、松野博一官房長官が6日の記者会見で曖昧な回答に終始するなど、政府側は明確な回答を避けている。

 記者団から名護市長選への影響についても質問が出たが、茂木氏は「選挙も始まっていない」と述べるにとどめた。 (安里洋輔)