天然100%「ヘナの魅力伝えたい」 51歳で美容師になった女性の思い


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常連客の平良きよみさんと会話を弾ませるりつこさん(左)=南風原町津嘉山の琉ヘナ美容室

 【南風原】「体と環境にやさしいスローカラー」をコンセプトに、ヘナアドバイザーで美容師のりつこさん(53)が、南風原町津嘉山で天然100%ヘナ専門店の「琉ヘナ美容室」を営んでいる。りつこさんは「薬草としての働きや効能など、ヘナの魅力を多くの人に伝え、天然100%ヘナを必要とする人に提供し続けたい」と話す。

 りつこさんがヘナと出会ったのは約15年前。インドの伝統医学アーユルヴェーダを知ったことがきっかけだった。天然100%のヘナは、髪の毛に張りやツヤを出し、肝臓の解毒やホルモンバランスを整え、睡眠が深くなるなどの効果が期待されている。薬草としての効能が体にいいことを知ったりつこさんは当時、インド産天然100%のヘナを使い、自身や家族らの白髪染めをしていた。りつこさんは「日々の生活の中に自然の恵みをシンプルに取り入れて、体と環境にやさしいものを選びたいと思うようになった」と振り返る。

自然栽培されているヘナ=南風原町内

 約8年前、南風原町内で琉球ヘナやインディゴを自然栽培し、加工・販売している仲里農園と出会った。物産展や産業まつりなどで仲里農園が構えるブースで販売の手伝いをしていたりつこさんは、健康志向を求める人が多いことを知った。「美容師の資格を取得すればその魅力を伝えられる」と考え、美容師を目指した。48歳の時、それまで勤めていた会社を退職し、51歳で美容師免許を取得。2020年1月に美容室をオープンした。りつこさん自身も畑でヘナを栽培している。

 りつこさんは「天然100%ヘナを必要とする人に提供できる側になった。自分の健康と地球環境を大切に思う方々へ、琉球ヘナが広がっていくことを願っている」と前を見つめる。

 問い合わせは琉ヘナ美容室(電話)080(3948)7977。南風原町字津嘉山541(2階)。

(中川廣江通信員)