受験生、入試日を迎え安堵の声 大学共通テスト


この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
共通テスト試験場の前で、入室直前まで参考書やノートなどを確認する受験生ら=15日、西原町の琉球大

 新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中、大学入学共通テストが15日、始まった。試験場に集まった受験生や保護者からは「無事にこの日を迎えられて良かった」と安堵(あんど)の声が聞かれた。

 曇り空の下、琉球大ではマフラーを巻いたり、制服の上からダウンジャケットを羽織ったりした受験生が午前7時半ごろから試験場に集まりだした。気温は12度。冷たい風が吹く中、受験生は入室時間直前まで、かばんから参考書や自作のノートを取り出して目を通した。

 感染対策のため、試験場は定期的に窓を開けて換気する。寒さ対策の膝掛けを持つ受験生もいた。分散登校や臨時休校で、同級生と会う機会が減っており、久しぶりに顔を合わせて喜び合う様子も多く見られた。

 浦添高3年の生徒(18)は、試験場前でほっとした表情を浮かべた。「分散登校になったり感染者が増え続けたり、不安になることが多かったけど無事に受験できてよかった」と話した。

 那覇高に通う息子を送迎した40代の父親=豊見城市=は、少し離れた場所から入室前の様子を見守っていた。「感染不安を感じながら一生懸命勉強していた。家族みんな、スーパーなどへの買い物も回数を減らして感染対策をした。ストレスは多かったと思うが、努力が実ることを願っている」と、腕組みをしながら心配そうな表情だった。 (嘉数陽、写真も)