琉球藍染20点以上を展示 作家・真栄城興和さんがニューヨークで個展


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真栄城興和さんの作品をバックに三線を演奏する落合三郎さん=ニューヨークの天理ギャラリー

 沖縄出身の琉球藍染作家、真栄城興和さんの個展「OKINAWA BLUES」が11月3日から10日まで、ニューヨークの天理ギャラリーで開催された。着物をはじめ20点以上の琉球藍染の作品を展示した。同ギャラリーは日本の伝統や文化を広く世界に紹介することを目的に1991年に設立された。

 高層ビルがそびえる摩天楼。紅葉に染まったニューヨークに琉球藍が強く結ばれ、空間を埋めた。作品群には伝統工芸の技・美のみならず、現代造形意識が強く織り込まれているためか、ニューヨーカーを強く引き付けた。

 真栄城さんは「海の碧(あお)は美しい。同時に海は怖く、厳しさがある」と語る。自然を理解し、共存する意識が一本の糸に託され、紡がれて作品が強く誕生する。真栄城さんは車いすを利用するが、表現の場にハンディキャップは存在しない。

 ニューヨークでの発表までに多くの方々のお世話になったという。特に藍染作家の池原幹人さん、木工職人の玉城正昌さん、アーティストの鶴田伸子さん、写真家の国吉トキオさんの力添えがあったと感謝した。

 オープニングではニューヨーク在住の野村流師範、落合三郎さんが古典音楽を演奏し、琉球の音色と真栄城さんの作品がさらに深く深く織り込まれていった。琉球藍染20点以上を展示 作家・真栄城興和さんがニューヨークで個展
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 (比嘉良治通信員)