ソフトボール男子日本代表 吉村氏(北谷出身)が監督就任 W杯で初の世界一狙う


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ソフトボールの男子日本代表監督に就任した吉村啓氏

 ソフトボール日本リーグ男子の平林金属(岡山県)監督で、北谷町出身の吉村啓(ひろし)氏(45)=北谷高―中京大出=が18日までに日本代表男子監督に就任した。11月にニュージーランドで開催される第17回ワールドカップの指揮を執る。2007年に平林金属の監督に就き、日本リーグ優勝6回、全日本総合選手権と全日本クラブ選手権でそれぞれ優勝5回といった実績を残してきた。2016年にU19日本代表アシスタントコーチとしてチームを世界選手権優勝へと導き、17~19年は日本代表アシスタントコーチも務めた。代表監督として「初の世界一を目指したい」と意気込みを述べた。

 県出身の吉村啓氏に初の世界一を狙う男子代表監督の白羽の矢が立った。18チームで競う日本リーグで昨年、平林金属を3大会連続通算6度目の優勝へ導いた。U19やフル代表でのアシスタントコーチの経験もあり、実績は十分だ。

 日本男子代表は、2019年の第16回世界選手権で準優勝。今回からワールドカップに大会名称が変わった17回大会は11月にニュージーランドのオークランドで開催される。

吉村 啓氏

 準優勝を果たした前回、アシスタントコーチとして仕えた前任の岡本友章・代表監督について「マナーを含め、代表選手としてあるべき姿を求めていた」と言い、その姿勢を継承していく考え。4月の代表選手選考会が監督としての初仕事となる。「打撃、守備、走塁のスペシャリストをそろえ、色のあるチームをつくりたい。初の世界一に挑戦したい」と早くも闘志を燃やしている。

 日本は男女とも世界ランキング1位。「投手力、打者の能力も高い。守備力、走力でも他に負けていない」と評した。伝統的に強いニュージーランドやオーストラリア、カナダに加え、前回優勝のアルゼンチンや、チェコなど、急成長を遂げた強豪国がライバルとなる。

 就任について県内の知人や関係者らから既に祝福の連絡を受けていると言い「沖縄を離れ、岡山で競技に携わっているが、僕を育ててくれた沖縄への恩はずっと持っている。ソフトボールを通じて何か恩返しができれば」と故郷への熱い思いを口にした。