エコノミクス甲子園、沖尚の安里・東ペアが県代表に 経済知識競い2月に全国大会


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第16回エコノミクス甲子園の県大会で優勝した沖縄尚学高校2年の安里晃生さん(右から2人目)と、東志遥さん(同3人目)。尚学学園の大城美穂子副理事長(左端)と沖縄銀行営業推進部の伊是名克也部長の祝福を受けた=那覇市の沖縄尚学高校

 金融と経済の知識を身につけることを目的としたクイズ大会「第16回エコノミクス甲子園」県大会がこのほど行われ、沖縄尚学高校2年の安里晃生さん(16)と東志遥さん(17)のペアが優勝した。主催した沖縄銀行がこのほど、那覇市の同校で表彰式を開いた。安里・東ペアは2月26日に開催される全国大会に向け、「県大会の経験を生かして、全国では楽しみながら戦いたい」と抱負を語った。

 安里さんは中学校入学と同時に自身の口座を作り、銀行や身の回りのお金について興味を持つようになった。中学3年生のとき、エコノミクス甲子園を沖縄銀行のホームページで知り、実際に大会を観戦。出場選手に声を掛けたが、後にその選手が優勝し、自分も出たいと思うようになった。2020年、高校生になった安里さんは、東さんを誘い初めて大会に出場した。

 初めて出場した大会は、2人にとって悔しい結果となった。早押し形式のクイズで、他のチームに負けたくないという気持ちが先行し、出題の意図を誤認するなどして失点。結局5位に終わった。今回は前回の雪辱を果たそうと、戦略を立てて臨んだ。決め事は「問題が読まれ始めても5秒は待つ」「解答は互いの了解を得る」の二つ。安里さんは「50問のうち、6~7割を解答することができたと思う」と手応えを語る。戦略が功を奏した。

 4月からは3年生に進級し受験を控えるため、2人は今大会に賭けていたという。チーム名「アテナイ」にも思いがあり、東さんは「ギリシャのアテネはアテナイと呼ばれていた時代、戦争が絶えず、勝つために知略を持って戦っていた。今も地名は残り続けていて、自分たちもそうありたいと思った」と説明する。

 全国大会まで残す時間は少ないが、2人で帰宅する時や、就寝前に問題を出し合ったり、資料を読み込んだりしている。県勢の最高順位は前回大会の4位。各地域を勝ち抜いた同世代の強豪を相手に気持ちも高まっている。ペアは「勝ちたい気持ちもあるが、まずは対戦を楽しみたい」と前を見据える。

 全国大会(金融知力普及協会主催)は2月26、27の両日、オンライン開催。QRコードから配信ページを閲覧することができる。
 (名嘉一心)