【本部】琉球大学は本部町備瀬区(兼次静夫区長)と連携して8、9の両日、同町備瀬集落のフクギ屋敷林の毎木調査を実施した。フクギの老木、巨木を対象に維持管理の実態調査、健康診断方法の確立を行い適切な保全対策技術を開発する。また、フクギの現状を知り安心安全に屋敷林と共生できる住環境をつくることが狙い。
日本樹木医会沖縄県支部の樋口純一郎支部長、琉球大学農学部付属亜熱帯フィールド科学教育センターの教職員ら5人が参加した。調査は備瀬入り口から始まり約600本を調査した。
フクギへのイタビカズラの付着、チェーンや針金の巻き付き、開口空洞の状態、樹皮欠損などを主にチェックした。開口空洞のフクギについては屋敷ごとに鋼棒を使用して腐朽の状態を一本一本丁寧に調査した。今後は樹木医と関係者と共同でフクギ健康診断基準も作る予定。樋口支部長によると「中には白アリ、腐朽個体なども見られたが、全体的に街路樹に比べると丈夫で健全だ」と話していた。
(上間宏通信員)