名護、2年ぶり21度目V コザに競り勝ち19-12 県高校新人ラグビー


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 ラグビーの県高校新人大会最終日は22日、県総合運動公園蹴球場で決勝を行い、名護が19―12でコザを退け、2年ぶり21度目の優勝を飾った。前半はコザが5点リードで折り返したが、後半に2トライを挙げた名護が逆転勝ちした。決勝を戦った両校は2月18日に熊本県で開幕する全九州高校新人大会に出場する。


宮里 華麗ステップ同点トライ 前半の劣勢覆し逆転呼ぶ
 

敵陣を走り抜け、同点トライを決める名護のFB宮里快一=22日、県総合運動公園蹴球場(高辻浩之撮影)

 FW陣のオフサイドなど反則が多く、なかなかリズムに乗れない名護。しかし、劣勢に立たされた前半から声掛けは途切れない。「チャレンジ精神でいくぞ」「もっと笑顔でいい。冷静に」。5点を追う後半、複数で仕掛けるタックルで相手の攻撃を早めに切り、徐々に落ち着きを取り戻してペースをつかむ。

 迎えた後半15分、右サイドの敵陣22メートルライン付近で接点をつくり、バックスが左へ展開した。ブレークダウン(ボール争奪戦)にコザが密集するのを後方から目にしていたFB宮里快一が最後にボールを受け、「自分の前のディフェンスが空いていた」とサイドライン際へ駆けだした。

 ジャンプしてタックルをかわすなど華麗なステップワークで同点トライを奪う。コンバージョンキックで勝ち越した。

 終了間際にはインゴール手前のモールからナンバー8比嘉琉玖が「スタンドオフとも話し、狙えると思った」と相手の不意を突き、スペースの狭い右側のブラインドサイドからインゴールに持ち込ねで突き放した。

 競り勝ちはしたが、ミスの多さやFWの主導権争いで苦戦する場面も目立ち、フランカーの比嘉礼主将は「勝負に負けて、試合に勝った」と表情を曇らせた。比嘉琉も「もっと積極的にタックルにいきたい」と課題を見詰める。九州大会に向け、比嘉主将は「FWの接点の強さを鍛え、全国選抜に出場したい」とチーム力強化を誓った。

 (長嶺真輝)