アイスホッケー成年男子沖縄代表、国体勝利狙う 初戦向け調整


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国民体育大会冬季大会に向け練習に励むアイスホッケーの成年男子沖縄代表のメンバーら=23日、南風原町のエナジックスポーツワールドサザンヒル

 第77回国民体育大会冬季大会の「いちご一会とちぎ国体」が24日、栃木県で開幕し、沖縄代表が出場するアイスホッケー成年男子は26日からトーナメントが始まる。1回戦の相手は神奈川。九州ブロック予選を勝ち抜き、本戦に挑む沖縄代表は23日、南風原町のエナジックスポーツワールドサザンヒルで最終調整となる練習に励んだ。

 代表チームは大学生から社会人の16人がメンバー入り。新里大(アルペン)が主将を務める。最年長は米国出身のFWトーマス・アンダーソン(35)=PWC税理士法人。東京から妻の故郷である沖縄に移り、永住権を取得したことで6年前からチームに招かれた。競技が盛んな米ミネソタ州で育ち、幼少期から打ち込んできた経験を生かし、主力としてチームを引っ張っている。

 さらに県外の高校に進んで腕を磨き、大学生になった選手たちが昨年から加入した。これまで県出身者は琉球大で競技を始めたメンバーが多く、若手が大きな戦力となることも期待されている。

 初戦の神奈川は、学生リーグのある関東の大学を卒業した選手を擁するなど、新里主将は「攻められる時間は長くなると思っている」と見通す。パスもテンポを上げる必要があり、多少パスコースの精度は悪くてもパックを受ける際のレシーブ力で補うよう、対策として練習に力を入れてきた。

 この日も早いパス回しから、スケート靴を使ったり、壁を利用したりしたパック保持の技術を何度も確認しながら練習に汗を流した。

 新里主将は「チャンスは少ない。ロースコアでいければ勝ちは見えてくる。失点を抑えて接戦に持ち込み、カウンター狙いで勝てたらと思う」と戦略を組み立てる。アンダーソンも「ゆっくりプレーする暇はないだろう。スピードを生かしてリバウンドからの押し込みで1、2点決められたら。チャンスを逃さないようにしたい。頑張りたい」と4大会ぶりとなる初戦突破へ意欲を見せた。(謝花史哲)