2700坪に100種超の熱帯果樹!植物愛好家に人気のやんばる観光農園とは


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熱帯果樹が茂るやんばる観光農園

 【宜野座】沖縄県宜野座村惣慶区で池辺俊晶さん(75)=同区在住=が管理する「やんばる観光農園」が、農業や熱帯果樹の団体や愛好家を中心に根強い人気を誇っており、見学や果樹・苗木の購入に本土からも愛好家が訪れている。2700坪とも推定される広大な農園を池辺さんが1人で管理する。

 「換気、ソーシャルディスタンス100%確保の農園で、珍しい果樹を眺めながら“やーぐまい”の運動不足を解消してリフレッシュしてほしい」とPR。若い頃から熱帯果樹の栽培が趣味だった大分県出身の池辺さんは40数年前、元々、原野だった土地を幸運にも地主から譲り受け、大分県庁で勤める傍ら、年に数回、現地を訪れ1人で開墾、開拓し続けてきた。定年退職後、本格的に宜野座村に移住した14年前から、その成果の「実」を着実に結んでいる。

 コショウ(ペッパー)、インドナツメ、タマリンド、ジャボチカバなど、100種類以上の世界各国、東南アジアや南米などの熱帯果樹が栽培、公開されている。焙煎に使用されるコーヒー豆も栽培している。

農園の山あいを下ると流れている天然の小川

 除草剤も使わず無農薬で自然栽培。腐葉土や堆肥、知り合いのジャム工房から廃棄されるジャムの原料の搾りカスなどを発酵させた液肥を使用し、化学肥料は一切、使用していない。県内からの新規就農者の実習生も受け入れている。

 農園の山あいを谷沿いに下ると、手つかずの自然の中に小川が流れており、天然のスッポン、タナガー(手長エビ)、ウナギが生息し、居酒屋に提供されている。

 池辺さんは他に、宜野座村松田区にも800坪の農園を所有している。農園の見学は無料で「どなたでも気軽に見学してほしい」と話した。問い合わせは池辺さん(電話)090(4343)1454。
 (池辺賢児通信員)